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調節池と調整池の違いって

治水について調べるとよく出てくるこの2つの言葉は、役割が大きく異なります。

川の脇に造って洪水を防ぐ
調

洪水を防ぐために川の脇に造る巨大な池のことです。豪雨の時は膨れ上がった川の水が越流提と呼ばれる仕切りを超えてザーッと池に流れ込み、川の水位を下げて洪水を防ぎます。川の水位が充分に下がったら、今度は排水樋門という出口から少しずつ水を川にもどします。

27.jpg

<市内にある調節池の貯水量、面積>

■長津川調節池(1989年完成)

 貯水量不明(1時間50ミリの雨量に対応)

 6.6ha(6.7haという資料も)

■飯山満川2号調節池(2021年10月完成)

 2800㎥、0.3ha

■海老川調節池(未着工。完成時期未定)

 55万㎥(1時間50ミリの雨量に対応)、22ha

■飯山満川上池調節池(未着工。完成時期未定)

 2万8000㎥、0.9ha

河川整備計画 新.jpg

<一級河川の巨大な調節池> 国主体の工事

■荒川第一調節池/3500万㎥(第二、第三調節池も建設中)

■鶴見川の調節池(多目的遊水地)/150万㎥(2014年豪雨の時の実績)

鶴見川は調節池(遊水地)の中にスポーツ施設や公園を整備している。

鶴見川の調節池(縮小).png

特定のエリアの水を溜めて流す
調

特定のエリアに降る雨をいったん溜め、少しずつ川に流して川が一気に増水、氾濫しないようにするためのものです。川の水を大量に引き込んで洪水を防ぐ、調節池のような機能はありません。メリットはそのエリアのどこにでも造れること。

調整池の図.png

降った雨を一時的に浸透、貯留させる機能を保水機能といい昔は森林などがその役割を担っていましたが、現在は宅地造成などに伴い、人工的に造る調整池が地域の保水機能を担っています。

 

雨水をどこに溜めるかで「オンサイト貯留」と「オフサイト貯留」に大別されます。前者は雨が降ったその場に溜める方法で(駐車場や校庭などを一時的に調整池として使う)、後者は水路などで雨水を離れた場所まで引っ張って溜める方法です。メディカルタウン内に造る調整池は、地下の雨水管で池まで水を誘導する「オフサイト貯留」を採用予定です。

 

調整池は市や開発業者が造り、管理は市が行うことが多いようです。

楽しくて役に立つ、調整池の水位計

船橋市にも至る所に調整池がありますが、小室調節池、坪井近隣公園調整池、習志野台第一調整池については以下のような水位情報が見られます(水位情報はこちら)。緊急警報が出る水位まであとどのくらいかなどがわかり、防災に役立つのはもちろん、平常時も刻々と変わる水位を見ているのは楽しいものです。

小室調節池ビヨン.png
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