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その2)溢れた水は海老川調節池で受け止める
市が「安全」と言う理由
メディカルタウン予定地の南に隣接する海老川調節池の予定地。この建設が計画されたのは昭和51年(1976年)。それから46年が経過した今も工事は未着工で、完成のめどはたっていません。けれども市は、海老川調節池をメディカルタウンの洪水対策のひとつとして事業の「安全性」を主張しています。けれどもこれは的外れな希望的観測にすぎません。
海老川調節池は下流域のためのもの
海老川調節池は、排水能力が低い海老川を助けるために計画されているものです注)。予定容量は55万㎥。もし事業予定地と周辺の市街地から出る水を受け入れたら、満杯になるか足りなくなってしまい、海老川下流は救えなくなってしまいます。
注) 海老川は1時間30ミリの雨にしか耐えられない設計。昭和51年の計画では、海老川下流は海老川調節池の完成によって 1時間50ミリ対応になるとみなされる、としています。
<海老川と海老川調節池はセット>
いつ完成するかわからない
昨年(令和3年)10月、県の葛南土木事務所に海老川調節池の整備について問い合わせたところ、「海老川調節池の予定地はすぐに水が出る軟弱地盤であるため難工事が予想される。完成するのはまだ30年くらい先ではないか」との回答を得ました。
<海老川調節池予定地>
今年(令和4年)8月、市と県は洪水のシミュレーション結果の説明会で「メディカルタウンが完成する令和16年頃までに、海老川調節池の暫定掘削が終わるように努力する」と述べましたが、これは約束ではありません。また暫定掘削の規模は3.5万㎥(7ha分の表面を50㎝ほど掘り下げる)で、予定容量55万㎥の6.4%でしかありません。もちろん調節池として完成するのがいつになるのかは全く分からないのです。その間はどうするのか。
不確実なものをあてにした「安全」という主張は通らないのです。
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