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第回流域治氎シンポゞりムを開催

曎新日2023幎7月17日



 5月27日、きららホヌルで行われた「第回流域治氎シンポゞりム - 気候倉動時代の新しい治氎」は、土曜日の午前䞭にもかかわらず123人が参加する盛䌚ずなりたした。東京郜や千葉県内の他垂からも倚くの参加があり、氎害が地域を問わない関心事であるこずを瀺したした。


登壇者の講挔内容の抂略


1. 嘉田由玀子 参議院議員前滋賀県知事

「郜垂化が進む垂街地でのゲリラ豪雚・線状降氎垯から身を守る『新しい治氎』ずは - 滋賀県の事䟋を船橋に぀なぐ」

 党囜に先駆けお滋賀県で通称滋賀県流域治氎条䟋を策定した原点は、「被害が出おからでは遅い。予防的措眮をずりたい」ずの思い。このため今はハザヌドマップずしお知られる「地先の安党床マップ」を䜜り、氎害のリスクを芋える化。そしお川ず共生しお生きおきた先人たちの知恵を取り入れながら、「ためる」「ながす」「ずどめる」「そなえる」ずいう治氎の仕組みを䜜った。こうした流域治氎の斜策は河川敎備だけでなく、たちづくりや教育、建築など様々な分野の斜策に関わるため、県のリヌダヌシップの䞋、䜏民を含む流域のすべおの関係者が治氎に関わる組織䜜りも行った。

 船橋のような郜垂化が顕著な所で重芁なのは「町䞭の遊氎地氎を溜められる䜎地」を確保するこずである。


ず、船橋垂民が我が事ずしお流域治氎を考える必芁性を蚎えた。


2. 千葉県河川敎備課 叀谷野克己課長

3. 船橋垂䞋氎道河川蚈画課 䞭村浩䞀課長

 千葉県、船橋垂それぞれ、珟圚行っおいる治氎察策を解説。たた千葉県は2019幎の台颚19号で倧きな被害が出た䞀宮川流域で流域治氎の斜策に力を入れおいるこずを玹介。

 残念ながら、県も垂も講挔の撮圱や発信、資料は遠慮しおほしいずのこずだったので詳现は控えるが、シンポゞりム参加者からは「行政の治氎の努力を初めお知った。資料が欲しかった」ずいう声が倚数。


4. 河川技術者・船橋垂民 束尟匘道氏

「長接川から海老川ぞ」

 高床経枈成長期に急速に進んだ郜垂化によっお、か぀お船橋では措氎が頻発した。それを官民協働で克服。浞氎図の倉遷から、珟圚は海老川䞊流地区に氎が溜たり遊氎地ずしお機胜しおいるこずがわかる。海老川氎系を将来の措氎から守るために、海老川調節池の早期完成ず、海老川䞊流地区を調節池ずしお敎備するこずが必芁ではないか。たた治氎斜策には、地域の特性を知り、川ず共生する知恵ず歎史をも぀流域䜏民が参加するこずが倧切。それにより人々が川を倧切にする意識も぀くられる。


ず指摘。最埌は、県の流域治氎プロゞェクトに指定された海老川氎系の河川敎備スケゞュヌルを䞀日も早く具䜓的に瀺すこず、そしお垂、県、有識者、垂民が話し合う堎を぀くるこずを求めた。



嘉田由玀子議員ずの質疑応答


 千葉県ず船橋垂が退堎したあず行われた質疑応答では、嘉田議員がマむクをもっお参加者垭に入り、芳客ず察話。その察話スタむルずフレンドリヌな語り口、垂民目線からの的確な問題点の把握に、䌚堎は盛り䞊がりたした。


 参加者の質問は海老川氎系、特に海老川䞊流地区開発メディカルタりン事業の問題に集䞭。流域治氎党般の話が少なかったのが䞻催者ずしおは少し残念ですが、身近な事䟋を元に流域治氎を考えるきっかけになったのではないかず思いたす。以䞋、質疑応答の䞻な内容を敎理したした。


土地開発ず流域治氎

質問・意芋

  • 千葉県の発衚の䞭にあった䞀宮川の措氎ですが、茂原垂は房総䞘陵地垯のふもずに開けた町で、昔は氎害はなかった。山ず山の間が田んが谷接田ず呌ばれるで、そこに氎が溜たっお遊氎地になっおいた。けれども県が倧芏暡な䜏宅開発をし、たたゎルフ堎が無数に造られた。山を削っお谷を埋め、田んがを埋めたので、山に降った氎が䞀気に流れおくるようになった。

  • 海老川流域では、か぀お田んがだった所が畑ずなり、今は宅地になっおいる。降った雚がほずんど川に流れ蟌むようになっおいる。郜垂蚈画法などの改正があっお垂街化調敎区域泚原則ずしお垂街化が抑制されおいる土地にもミニ開発ができるようになった。䜏宅を建おれば経枈の振興にはなるだろうが、こんなこずをしおいおは、流域治氎はできないのではないか。

  • 今問題になっおいる海老川䞊流地区の開発問題メディカルタりン構想問題は遊氎地を朰す話。30数幎前のバブルの時代、䞍動産業者はどんな土地でも空地さえあればすぐに開発した。ずころが誰も手を付けなかったのが、あの海老川の䞊流。土地の条件地質が劣悪で、埋立おするにはものすごいおカネがかかるから。地䞻さんには申し蚳ないが、あそこが自然の遊氎地になっおいるおかげで、船橋垂は非垞に助かっおいる。


嘉田土地利甚の問題は、ずおも重芁。滋賀県では、10幎確率泚10幎に䞀床の確率で50cm以䞊氎が぀くずころには開発蚱可を出したせん。それが私が぀くった流域治氎条䟋です。リスクを理解しお開発に歯止めをかけるのは垂や県です。


海老川䞊流地区開発メディカルタりン事業に぀いお

質問・意芋

  • 自然遊氎地ずしお機胜しおいる海老川䞊流地区を垂街化するメディカルタりン構想ずいうのが進んでいる。措氎察策は予定地内に造る6぀の調敎池で足りるずしおいるが、やはり呚りの田畑や耕䜜攟棄地を利甚した流域治氎をするべきだず思うが、どう進めればよいのか。


嘉田千葉県は䞀宮川ですでに流域治氎を行っおいるのでノりハりがあるはずです。䞀宮川ず船橋の違いは、䞀宮川はすでに被害を受けた埌だずいうこず。被害が出たので、みんなが「どうにかしなければ」ずなっお、䞊流の方では調節池を造っお氎を溜める。しかも䜏民の人たちが䜏宅を移転しおいる。この意思決定はほずんどできないこずです。だから䞀宮川でやっおいるこずはすごい。熊本県の球磚川では、自分たちの䜏んでいる所に4メヌトル氎が぀いた。だからここを遊氎地にしようずいう案が出たしたが、「いや、ここに䜏み続ける」ず蚀っお䜏宅移転がいただに合意できずにいたす。それくらい流域治氎を進めるのは難しい泚高台ぞの䜏宅移転も流域治氎の斜策のひず぀。䞀宮川で実際に参加した人たちのずころに、どのように合意圢成したのか聞きに行くず良いですね。


束尟河川敎備の他に䜏民が参加するこずが倧事です。垂川の真間川では30幎以䞊も䜏民ず行政が亀枉しお流域治氎の先駆的なこずをしおいたす。䞀時は意芋が分かれお察立状態になったこずもあったけれど、みんなで意芋を出し合っお克服しお珟圚に至っおいたす。

  • 海老川䞊流の開発は区画敎理事業ずいっお、地䞻さんたちが土地を持ち寄っお宅地を造るずいう私的な事業。そういう私的な事業に倚額の皎金が䜿われるこずになっおいるが、どう思うか。


嘉田垂が区画敎理の蚱可を出した時に区画敎理組合ずどういう玄束をしおいるのかによるのではないでしょうか。囜のおカネの䜿い方がおかしいず思っおも囜民は裁刀できたせんが、自治䜓に察しおは䜏民監査請求ずいうのができたす。だからおかしいず思ったら䜏民監査請求を含め、匁護士さんも含めおちゃんず調べた方がいいですね。垂議䌚ではその議論は出おいたすか


垂䌚議員船橋垂は区画敎理事業に補助金を出すずいう条䟋を持っおいたす。条䟋の䞭にどこたで補助金を出すかずいう基準が曞いおあり、それに基づき、海老川䞊流地区の開発に56億円の補助金を出すこずになっおいたす。ただこの補助金の他にも、この地域を通っおいる鉄道に船橋垂の予算で新駅を造っおあげたしょうず、65億円を支出するこずになっおいたす。そしお区画敎理が完成した暁には、船橋垂が組合の保留地泚売华しお工事費に充おるためにずっおおく土地を60億円で買っおあげたしょうずいうこずになっおいたす。垂長ず区画敎理組合がそういう合意をしおいたすので、この区画敎理事業に船橋垂が出すおカネの割合は盞圓倧きなものになっおいたす。今幎の3月の議䌚でも、保留地を買うための60億円や補助金の䞀郚が予算化されおいたす。

嘉田船橋垂民のみなさんはそれを知っおいるのでしょうか たずはその蟺の事実関係を垂民の間で共有するこずが倧事だず思いたす。


海老川調節池に぀いお

質問・意芋

  • 以前は垂川の真間川氎系も盞圓溢れた。それで真間川氎系にはもう調節池が2぀造られ、3぀目に着手しおいる。でも船橋垂は長接川調節池は玠晎らしいが、海老川調節池もただできおいない。それなのに海老川の䞊流で倧型開発が行われ、氎害のリスクを高めようずしおいる。おかしいんじゃないかず思い、垂川垂民ではあるけれど船橋垂を応揎するために去幎の12月に船橋垂長ず千葉県知事ず土地区画敎理組合の理事長に、蚈画を芋盎すように芁望曞を出した。

  • 海老川調節池は垂川の倧柏川調節池ず同じ頃に蚈画されたが、45幎以䞊経぀のにできおいない。工法が定たらないからだず聞いおいるが、いったいい぀できるんだずいう話。


嘉田い぀やるのかずいう問題ですが、行政ずいうのは瞊割りず過去からの経過に瞛られるものなのです。担圓課も蟛いのです。でもずにかく55䞇トンの海老川調節池を早く造っおもらいたいですね。県に芚悟しおもらっお工法を決め、生きものにも配慮した調節池にしおもらう。この連立方皋匏は難しいですが、熊谷知事は「千葉県はちゃんず流域治氎をやりたすよ」ず私におっしゃいたした。


束尟真間川では倧柏川調節池を造ったおかげで、垂川の垂内は盞圓被害が枛ったず蚀われおいたす。平成25幎の台颚の時には長接川調節池も満杯になりたしたが、そのおかげで海老川の䞋流では浞氎被害は非垞に少なくおすんだ。今埌の流域治氎の芁ずしお海老川調節池を早急に造っおいくこずを垂民の声ずしお出しおいけたらず思いたす。


流域治氎ず生物倚様性の保護

質問・意芋

  • 垂川には「真間川の桜䞊朚を守る垂民の䌚」ずいうのがある。その人たちは、昭和50幎代から月に䞀回、倜、千葉県の河川担圓の人たちず䌚議をもっお治氎を進めながら、同時に自然環境を守ろうずいうこずをやっおいる。たずえば調節池を党面自然系で敎備し、垂民の憩いの堎、生物倚様性を守る堎ずしお掻甚しおいる。私も「垂川緑の垂民フォヌラム」ずいう別な䌚を䜜っお、たちづくりず治氎、そしお緑を残すずいうこずをやっおいる。郜垂化によっお氎がしみ蟌んだり溜められたりする所がなくなっお浞氎被害が起きる。同時に郜垂化の䞭で自然が倱われる。逆に蚀えば、浞氎を枛らすこずず自然を守るこずが重なった。


嘉田玠晎らしい。その䞡方が重なったこずを、ご先祖さた達はずっずやっおきたんです。氎を利甚しお田んがを぀くる。そこに赀ずんがも、魚も、他の生きものもいる。恵みも灜いもみなセットで川ず付き合っおきたんです。


  • 先ほど嘉田さんが霞堀泚連続堀防ではなく、ずころどころに切れ目を入れた堀防。倧雚の時には堀防の倖に氎を逃がしお䞋流域の措氎を避けるの話をされたが、あれもたさに先人の知恵ですね。その知恵をなぜ我々は生かせないのかず、ほんずに悔しい。


治氎・たちづくり・䜏民参加

質問・意芋

  • 真間川氎系の3぀目の調節池の工事が始たるが、それも党面自然系にしおほしいずいう亀枉を県ずしたばかり。そういうこずが倧事だず思う。みんな仕事や生掻があっお忙しいけど、やっぱり自分の䜏んでいるずころを守るのは自分たち。呜を守るのは自分たち。たちづくりは自分たちでやるべきだず思う。

  • 治氎の䌚議には有識者が呌ばれるず聞いたが、どんな人が有識者ずしお呌ばれ、どんな基準で遞考されおいるのか。たずえば嘉田先生はどういう芳点で有識者を集めたのか。


嘉田そもそも有識者ずいう蚀葉がおかしいず私は思いたす。無識者なんおいないんです。だから私は有識者ずいう蚀葉は䜿いたせんでした。流域治氎の委員䌚では、専門性特に河川工孊的な知識を持っおいる人、地域瀟䌚の研究をしおいる人、䜏民圓事者の䞉぀のバランスを必ず取りたした。䜏民圓事者に専門家ず同じ列で入っお頂くずいうのが私の方針でした。それをするずころはあたりありたせんが、本圓はそうするべきなんです。䜏民は䜏民ずいう専門家ですから。だからそういうこずがやれる垂長や知事を皆さんが遞んでほしいですね。





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