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病院は安全な場所に建てるべき

更新日:2022年3月8日

移転先はハザードエリア

 メディカルタウン構想の核となる計画が、基幹病院である市立医療センターの海老川上流地区への移転。

 しかしここは浸水想定区域で軟弱地盤。大地震の際は液状化の危険が指摘されているハザードエリアだ。議会でそれを追及されるたびに、市は「可能な限り宅盤の嵩上げ(盛り土)を行います」と連呼し、安全性を強調してきた。


 でも実は、盛り土は土地の遊水機能(降雨や溢れた川の水を貯留する能力)を失わせ、地下水脈にも影響を及ぼす悪手。今時そんな手法を推進する自治体はないと言ってもいいくらいだ。


 またハザードエリアに建物を建てた結果、傾いて補強工事を余儀なくされた例も、市の内外を問わずにある。


 市はなぜそんなハザードエリアに基幹病院を移転するのか。工事費も莫大になり、それは市税で賄われるため、なおさら納得できない。



豪雨の時は使えない病院へのアクセス道路

 今仲きい子議員が、令和3年の第4回定例会(議会)で、病院予定地へのアクセス道路4本は、すべて土砂災害特別警戒区域か浸水想定区域で、豪雨の時は使えない可能性が高いことを指摘した。市はこれを認め、「通れる道を探します」と答弁。


 しかし病人あるいは怪我人を載せた救急車が、医療センターにたどりつく道を探して右往左往するなど、あってはならない光景だ。

また災害拠点病院である医療センターが、土砂崩れや冠水によって孤立しては、その役目を果たすことはできない。




 豪雨で水害(洪水、内水)が起きた時、災害医療協力病院も心配だ。その多くが水害の最危険地帯にあり、浸水被害や道路冠水などによって医療機能が麻痺する可能性がある。


 それだけに医療センターは、ハザードエリアである海老川上流地区ではなく、地盤の良い安全な場所に移転してほしい。それが市民の願いではないだろうか。  (M)






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