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R4. 5/21 & 22 市の説明会が行われました

更新日:2022年6月27日



船橋市は海老川上流土地区画整理事業(通称メディカルタウン構想)の洪水への影響を説明する初めての市民説明会を行いました。各日3回ずつ、計6回行われ、市側からは建設局長、都市政策課、下水道河川計画課、危機管理課が参加。説明はすべて都市政策課の課長が行いました。重労働をこなした職員の皆さんにはお礼を言いたいと思います。


この説明会は、もともと今回市が行った安全性のシミュレーション(模擬解析)の結果を説明するために設けられたものでした。けれども県の提案を受けてシミュレーションをやり直すことになったため、市のプレゼンは、事業の概要やシミュレーションの解析条件などを説明するにとどまりました。


説明会の告知は5/15。あまりにも急な上、告知自体も「広報ふなばし」上の小さな記事と、ホームぺージ、ツイッターだけ。市は流域の自治会への周知を拒んだため参加者は少なく、各回15人~30人。


ここでは主だった質問・意見をご紹介します。シミュレーションの結果がないせいか、全体として市の回答は具体性に乏しく、説得力に欠けると感じました。市は後日ホームページに説明会の議事録をアップするそうですので、そちらもご覧ください。



市民からの主な質問と回答


<洪水のリスク>

Q) 事業によって洪水のリスクが増すのではないか。

  • 今でも大雨が降ると市のあちこちで道路冠水が起き、避難指示も出ている。その現状を知っているのか。この事業より、現状を改善することの方が先なのではないか。

  • むかし床上床下浸水を経験し、今でも雨が降るとヒヤヒヤしている。また海老川の水が堤防を越えて道路を横断し、海老川調節池の予定地の方にドウドウと流れ込んでいるのを目撃したことがある。事業をやって本当に大丈夫なのか。

  • この事業の予定地だけでなく、周辺も市街化している。それを考慮しているのか。

  • 事業予定地は水がたまる遊水地で、市街化調整区域(市街化を抑制すべき区域)だった所。洪水を減らす努力をするのが行政なのに、豪雨が増える時代になぜ遊水地を潰すのか。

  • 盛り土33万㎥によって下流に流れる水の量は33万㎥増える。それなのに調整池の総容量は5.3万㎥。これでどうして洪水対策と言えるのか。33万㎥は小さなダムくらいの水量。

  • 海老川調節池の暫定供用(部分整備)はこの事業が完了する頃というが、池が出来ないのに町づくりを先行するのは危険なのではないか。

  • 海老川調節池は排水能力の低い下流を守るために計画されているもの。この事業地から出る水でいっぱいになったら、海老川の下流は溢れるのではないか。海老川調節池をこの事業と一緒に語るのはおかしい。

A) 予定地内に調整池を造るし、県はこの事業が完了する令和14年頃には海老川調節池の暫定供用(部分整備)を始めたいと言っている。あとはシミュレーションの結果を待ちたい。ただし周辺の開発は予想がむずかしいためシミュレーションには入れない。また海老川調節池は海老川流域全体のためのものと考えている。


<責任の所在>

Q) 事業の主体・責任者は誰か

  • この事業はどういう経緯で始まったのか。

  • これで被害が出たら誰が責任を取るのか。市に一筆書いてもらいたい。

  • 被災したら市を訴える。

A) 事業予定地の地権者たちから開発をしたいという強い要望があった。事業の主体は地権者による組合で、事業の決定権は組合にある。市は指導する立場。


<シミュレーション>

Q) 次のシミュレーションの結果はいつ出るのか。結果が出るまで工事は始めないのか。シミュレーションで安全ではないという結果になったら、計画を変えるのか。


A) できるだけ早く結果を出したい。半年はかからないと思う。結果が出たらまた説明会を行う。工事開始や計画変更については組合へお願いはする。しかし決定するのは組合。


Q) シミュレーションの想定は適切なのか? 

  • たとえば想定雨量は9時間○○ミリではなく、長期に降り続く雨を想定するべきなのでは? 

  • 船橋市は内水氾濫による被害が大きい。内水氾濫はシミュレーションに入っているのか。

  • 海老川調節池の暫定供用が始まる前(令和14年より前)のシミュレーションも必要ではないか。

  • シミュレーションというものは条件設定によっていくらでも操作できる。結果は市の職員だけでなく、専門家など第三者を入れた検討会で評価してもらいたい。

A) 想定雨量の条件は、県によって河川ごとに決められている。また内水氾濫を調べるには細かいデータが必要なので、シミュレーションには入れない。


<その他>

Q) この説明会の告知が遅すぎる。周知もされていない。これでは参加したくてもできない。流域の自治会に連絡しなかったのも問題。

A) 告知方法はどこの行政も頭を悩ませている問題。方法を研究していく。


Q) 当初の計画では新駅の前と言われていた医療センターが、駅から遠い所に変わっている。医療関係の施設が来ると言われているが、それもどうなるかわからないのでは、何がメディカルタウンか。

A) 市の希望を組合にお願いすることはできるが、計画を決定するのは組合。


Q) なぜ浸水域に医療センターを移すのか

  • レントゲンやMRIなどは1階や地下に設置するもの。浸水するような所では困る。

  • 大雨時に病院に辿り着けるのか。

  • 現在の場所の周辺の土地に建てればいいのではないか。

A) 医療センターは老朽化しており、最新の機材を入れられずにいる。新しくしないといけない。浸水しないようにかさ上げ(盛り土)などの対策をする。病院には北東からアクセスできると考えている。現在の周辺の地主から土地の売却は断られた。



ブログ・解説 →「説明会の裏の不都合な真実」はこちら

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